制御機器の基本

アナログ出力とは?
4-20mA・0-10Vで機器を動かす基本

アナログ出力は、PLCから連続した信号を出してインバータ・調節弁・メータなどを動かすための出力です。ON/OFFではなく、数値に応じてなめらかに制御する考え方を整理します。

向いている人

  • アナログ出力の役割を初めて学ぶ人
  • 4-20mAと0-10Vの違いを整理したい人
  • PLCからインバータや調節弁を動かす流れを知りたい人

まだ不要な人

  • メーカー別の詳細パラメータ設定だけを探している人
  • PID制御の細かい調整方法を知りたい人
  • 専用ユニットの型式選定だけをしたい人

先に結論

  • アナログ出力は、PLCから連続した値を出す出力
  • 4-20mAや0-10Vで、速度・開度・表示値などを変える
  • 出力レンジ、配線、COM、スケーリングの確認が重要

この記事でわかること

アナログ出力とは?連続した信号で機器を動かす出力

アナログ出力とは、PLCなどの制御機器から、4-20mAや0-10Vのような連続した信号を出す出力です。

ランプをON/OFFするようなデジタル出力とは違い、アナログ出力では出力値の大きさに応じて、機器の動きや設定値をなめらかに変えることができます。

アナログ出力の基本と制御対象機器の例を示した図
アナログ出力は、PLCのAO出力からインバータ・調節弁・メータなどへ連続した信号を渡して、速度・開度・表示値などを変えるために使います。
先輩キャラ

先輩アナログ出力は「ONかOFFか」ではなく、「どのくらい出すか」を相手の機器に伝える信号だよ。

後輩キャラ

後輩インバータの周波数指令や、調節弁の開度指令みたいに、量を変えたい時に使うんですね。

まずは「PLCから値を出す」と覚える

アナログ入力が「現場の値をPLCに読む」ものなら、アナログ出力は「PLCから現場機器へ値を出す」ものです。

4-20mAと0-10Vの違い

アナログ出力でよく使われる信号には、4-20mAの電流信号と、0-10Vの電圧信号があります。どちらも出力値を連続的に変えるための信号ですが、特徴が少し違います。

4-20mAと0-10Vの違いを比較した図
4-20mAは電流信号、0-10Vは電圧信号です。接続する機器の入力仕様に合わせて、どちらのレンジを使うか確認します。
信号 特徴 現場での見方
4-20mA 電流信号。長めの配線やノイズ環境でも使われやすい。 4mAが下限、20mAが上限として扱われることが多いです。
0-10V 電圧信号。比較的扱いやすく、近距離配線で使われることが多い。 0Vが下限、10Vが上限として扱われることが多いです。
共通点 どちらも出力値に応じて制御量を変える。 接続先の入力レンジと、PLC側の出力レンジを必ず合わせます。

接続先の仕様に合わせる

PLC側が4-20mAで出していても、接続先が0-10V入力の設定になっていると正しく動きません。出す側と受ける側のレンジをセットで確認します。

アナログ入力との違い

アナログ入力は、圧力センサーや温度変換器などから出てくる信号をPLCが読むためのものです。一方、アナログ出力はPLCから信号を出して、相手の機器を動かすためのものです。

つまり、アナログ入力は「読む側」、アナログ出力は「出す側」と考えると分かりやすいです。

アナログ入力

センサーや変換器からの4-20mA・0-10VをPLCへ取り込み、圧力・温度・流量などの値として扱います。

アナログ出力

PLCから4-20mA・0-10Vを出して、インバータ、調節弁、指示計などの設定値や動作量を変えます。

現場では「AI」と「AO」を分けて見る

AIはアナログ入力、AOはアナログ出力です。図面やユニット名を見る時は、どちら向きの信号なのかを先に確認すると迷いにくくなります。

アナログ出力の配線イメージ

アナログ出力では、PLCのAO端子から接続先機器のAI端子へ信号を渡します。代表的には、AO+、AO-、COM、シールド線、FGなどを確認します。

機器によって端子名は異なるため、配線図だけで判断せず、必ずPLC側と接続先機器側の仕様書を確認します。

PLCのアナログ出力から制御対象機器へ接続する配線イメージ図
PLCのアナログ出力から、インバータなどの制御対象機器へ信号を渡す例です。端子名、COM、シールド、FGを確認します。

COMや極性を間違えない

アナログ信号は小さな信号なので、COMの取り方や極性を間違えると、値が反転したり、動作が不安定になったりします。

先輩キャラ

先輩アナログ出力はノイズの影響も受けやすいから、動力線と離す、シールドを使う、FGを確認する。このあたりはかなり大事だよ。

後輩キャラ

後輩配線がつながっているだけじゃなくて、値が正しく伝わっているかまで見る必要があるんですね。

アナログ出力で確認したいポイント

アナログ出力を使う時は、出力レンジ、接続先の入力仕様、スケーリング、配線、ノイズ対策を順番に確認します。

アナログ出力で確認したいポイントをまとめた図
出力レンジ、受け側の入力仕様、スケーリング、配線と共通、ノイズ対策を順番に確認すると、設定ミスや配線ミスを防ぎやすくなります。

出力レンジ

PLC側が4-20mAで出すのか、0-10Vで出すのかを確認します。接続先の入力レンジと合わせることが大切です。

スケーリング

PLC内の数値と、実際の出力値がどう対応するかを確認します。0〜100%や0〜4000など、扱う範囲を整理します。

配線とCOM

AO+、AO-、COM、AI+、AI-などの端子名を確認します。機器ごとに呼び方が異なる場合があります。

ノイズ対策

シールドケーブル、FG、動力線との分離を確認します。値がふらつく時は配線経路も確認します。

設定値と現場の動きが合っているかを見る

例えば50%出力した時に、インバータの周波数や調節弁の開度が想定通りか確認します。数値だけでなく、相手の機器側の表示や動作も見ます。

まとめ:アナログ出力は「PLCから量を指示する信号」

アナログ出力は、PLCから4-20mAや0-10Vの信号を出して、インバータ、調節弁、指示計などを動かすための出力です。

アナログ入力が「現場の値を読む」ものなら、アナログ出力は「現場機器へ値を出す」ものです。出力レンジ、接続先の入力仕様、COM、スケーリング、ノイズ対策を確認しながら使いましょう。

この記事の要点

アナログ出力は、ON/OFFではなく連続した値を出す出力です。4-20mA・0-10Vの違いと、PLC側・接続先機器側のレンジ合わせを押さえると、制御盤の信号の流れが追いやすくなります。

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