制御盤・接地の基礎

PE・FG・SGの違いとは?
役割と確認方法を整理

PE(保護接地)・FG(フレームグランド)・SG(シグナルグランド)は、似た表記でも同じ役割とは限りません。略号だけで判断せず、図面・端子表・公式マニュアルを照合する考え方を整理します。

向いている人

  • PE・FG・SGの違いで迷う人
  • 図面や端子表を読みやすくしたい人
  • 接地と信号基準を混同したくない人

この記事でしないこと

  • 機器ごとの具体的な接続方法の断定
  • 端子名や配線色だけでの判断
  • メーカー独自表記の一般化

先に結論

  • PE=保護接地
  • FG=フレームグランドの表記例。機器定義を確認
  • SG=シグナルグランド。0Vとの関係も機器ごとに確認

この記事でわかること

1. 先に結論:PE・FG・SGを「全部同じアース」と考えない

最初に覚えたいのは、PE・FG・SGは端子名が似ていても役割が同じとは限らない、ということです。 PEは保護目的が中心です。一方、FGとSGはメーカーや機器によって端子の定義・内部回路との関係が異なるため、対象機器の公式資料で確認します。

3つの正式名称を基準に整理

PE:Protective Earth(保護接地)
FG:Frame Ground(フレームグランド)と表記される例がある
SG:Signal Ground(シグナルグランド)
FG・SG・0V・PEの関係は、端子名だけで決めず、使用機器の回路図・端子表・取扱説明書で確認します。

先輩

先輩「G」が付いているから全部同じ、とは限らないよ。まず何のための端子なのかを分けて読もう。

後輩

後輩FGやSGは、名前だけで接続先を決めずに機器の資料まで確認するんですね。

2. PEとは?Protective Earth(保護接地)

PEは Protective Earth の略で、保護接地を表します。安全に関わる保護導体・接地の考え方に使われる名称です。機器の金属部分などに異常な電位が生じたときの保護に関係するため、FGやSGとは目的を分けて考えます。

PEは安全に関わる役割

PEをノイズ対策用のグランドと同じ意味で扱わないことが重要です。実際の施工・点検は、設備を安全な状態にしたうえで、対象機器の公式資料と現場の安全ルールに従います。

3. FGとは?Frame Ground(フレームグランド)の表記例

FGは Frame Ground(フレームグランド) と説明される製品があります。機器のフレームや筐体、シールド、機能上の接地に関係する端子名として使われることがありますが、FGという略号だけで役割を固定することはできません。

FGで確認したいこと

端子表で正式名称を確認し、回路図や取扱説明書で、フレーム・筐体・シールド・PEなどとどのような関係になっているかを確認します。FGをIECのFunctional Earthing(FE)と無条件に同一視しないことも大切です。

4. SGとは?Signal Ground(シグナルグランド)

SGは Signal Ground(シグナルグランド) を表す例があり、通信や計測などで信号の基準となる電位に関係します。たとえばオムロンCP1EのRS-232C資料では、SG(0V)がSignal Groundとして示される例があります。

SG=すべての0V、ではない

ある機器でSGが0Vと示されていても、別の機器まで同じとは限りません。制御電源の0V、PE、FGとの内部接続・絶縁の有無は、対象機器の仕様で確認します。

5. PE・FG・SGの役割を図で比較

3つを並べると、PEは保護目的が中心で、FGはフレームグランドとして使われる例、SGは信号基準として使われる例、という違いが見やすくなります。

PE・FG・SGの役割比較。PEは保護接地、FGはフレームグランド、SGはシグナルグランドとして整理し、機器ごとの定義確認を促す図
端子名だけで判断せず、FG・SG・0Vの関係は使用機器の公式資料で確認します。
表記正式名称・表記例主に見る役割確認先
PEProtective Earth
保護接地
保護・安全安全要件、機器マニュアル
FGFrame Ground
フレームグランドの表記例
フレーム・筐体・シールド等との関係端子表、回路図、機器マニュアル
SGSignal Ground
シグナルグランド
通信・計測などの信号基準通信仕様、回路図、機器マニュアル

6. FG・SGはメーカーや機器ごとに定義を確認する

同じFG・SGという表記でも、機器の種類やシリーズによって説明のされ方、内部回路との関係、接続上の注意事項が異なることがあります。そこで重要なのが、略号を一般化せず、その機器の公式マニュアルを読むことです。

FG・SGはPLC、インバータ、センサーや通信機器など機器ごとに公式資料で確認することを示した図
同じ略号でも機器ごとに定義が異なることがあります。端子機能・接地・通信・シールドに関する説明を確認します。

オムロンの例

CP1EのRS-232C資料では、SG(0V)がSignal Ground、コネクタ側のFGがFrame Groundとして示される例があります。

Schneider Electricの例

M241の資料ではPEとFEを区別し、保護目的と機能目的を分けて説明しています。こうした違いからも、FG=FEと一般化しないことが重要です。

7. 図面・端子表で迷ったときの確認手順

PE・FG・SGを見つけたら、慣れた配線パターンに当てはめるのではなく、資料を順番に照合します。

図面・端子表で迷ったときに、端子名、回路図、端子表、取扱説明書、現場条件を順に確認する手順
確認できないときは推測で決めず、機器固有の仕様として公式資料に戻ります。
  1. 端子名を見る:PE・FG・SGなどの表記と正式名称を確認する
  2. 回路図を見る:その端子が内部回路やシールド等とどう関係するかを見る
  3. 端子表を見る:端子機能と注記を確認する
  4. 取扱説明書を見る:接地・通信・シールド関連の説明を読む
  5. 現場条件と照合する:使用している機種・オプション・構成が資料と一致しているか確認する

8. よくある混同と、避けたい読み方

FG=必ずPEと思う

FGの役割は機器ごとに確認します。端子名だけでPEと同一視しません。

SG=必ず制御電源0Vと思う

SGが0Vと示される機器はありますが、すべての装置で同じ構成とは限りません。

配線色だけで決める

色は補助情報です。端子名称・回路図・仕様を確認して役割を判断します。

保護とノイズ対策を混ぜる

PEの保護目的と、機能・信号上のグランドの目的は分けて考えます。

9. まとめ

  • PE = Protective Earth(保護接地)。保護・安全の役割を中心に考える
  • FG = Frame Ground(フレームグランド)と表記される例があるが、役割は機器ごとに確認する
  • SG = Signal Ground(シグナルグランド)。信号基準として使われる例があり、0Vとの関係も確認する
  • FGをIECのFEと無条件に同一視しない
  • FG・SG・0V・PEの関係は、端子名だけで決めず公式資料を確認する

参考にした公式資料

本文の用語・考え方を確認できる一次情報です。メーカー固有の仕様は、必ず使用機器の最新版マニュアルを優先してください。