制御盤の基礎

シールド線とは?制御盤のノイズ対策で使う基本をやさしく解説

シールド線は、外からのノイズを受けにくくしたり、信号を安定させたりするために使う電線です。通信線、アナログ信号、エンコーダ、ロードセルなど、弱い信号を扱う場面でよく関係します。

向いている人

  • シールド線が何のために使われるのか知りたい人
  • 通信線・アナログ線・エンコーダ線のノイズ対策を整理したい人
  • シールドの接地処理で迷いやすい人

まだ不要な人

  • まず電線や端子台などの部品名から覚えたい人
  • EMC設計や高周波ノイズ解析を専門的に学びたい人
  • メーカー別ケーブル型式の選定だけを知りたい人

先に結論

  • シールド線は、ノイズの影響を受けにくくするための電線です。
  • 通信、アナログ、エンコーダ、ロードセルなど弱い信号で重要になりやすいです。
  • シールドの接地方法は、図面やメーカー指示に合わせて確認します。

この記事でわかること

シールド線とは

シールド線とは、電線のまわりを金属編組やアルミテープなどで覆い、外からのノイズを受けにくくした電線です。 制御盤では、通信線、アナログ信号、エンコーダ線、ロードセル線などで使うことがあります。

シールドは、信号線のまわりにある「電磁的な干渉を抑えるための外側の遮蔽層」と考えると分かりやすいです。 そのシールドをどこへ、どの方法で接続するかによって、ノイズ対策の考え方が変わります。

ただし、シールド線を使えば必ずノイズが消えるわけではありません。 配線ルート接地動力線との距離メーカー指示をセットで確認します。

まずはこう覚える

シールド線は、弱い信号をノイズの影響から守りやすくするための電線です。シールド部分は、電磁的な干渉を抑えるための外側の遮蔽層として見ます。

説明する先輩キャラクター

先輩シールド線は、通信やアナログ信号みたいな弱い信号でよく出てくるよ。線そのものだけじゃなくて、シールドをどこへ落としているかも見るのが大事だね。

質問する後輩キャラクター

後輩シールド線は、ただ太い線というより、ノイズ対策用の構造が入っている電線なんですね。

シールド線の基本構成

芯線、絶縁体、シールド層、外被で構成されたシールド線の基本構成図
シールド線は、信号を通す芯線の外側にシールド層があり、その外側を外被で保護しています。シールド層は、機器やメーカーが指定する方法で筐体・接地系などへ接続して使います。

シールド線の中には、信号を通す芯線があります。 その外側にシールド層があり、さらに外側を外被で覆っています。

シールド層は、外部からの電磁的な干渉を抑えたり、ケーブルからの不要な放射を抑えたりする役割があります。 ただし、シールド層をどこにも接続しないと、期待した効果が出にくいことがあります。

現場では、シールドのドレン線、シールドクランプ、FG端子、接地端子台などを確認します。 接続先は装置やメーカー指示によって異なるため、図面を見て判断します。

シールドは「接続先」まで見る

シールド線は、ケーブルの種類だけでなく、シールド部分をどこに接続しているかが重要です。FG、接地端子、シールドクランプなどを図面と合わせて確認します。

シールド線を使う代表的な場面

シールド線は、ノイズの影響を受けると困る信号で使われることが多いです。 代表的には、アナログ信号、通信線、エンコーダ線、ロードセル線などです。

これらの信号は、電圧や電流の変化が小さかったり、高速なパルスを扱ったりするため、ノイズで値がふらついたり通信エラーが出たりすることがあります。

用途 シールド線が使われやすい理由 現場での見方
アナログ信号 0-10V、4-20mAなどの信号がふらつきやすい シールド接地、動力線との距離、配線ルートを見る
通信線 ノイズで通信エラーが出ることがある シールド、終端、配線分離、接地処理を確認する
エンコーダ線 高速パルスを扱うためノイズ影響に注意する モーター線との距離、シールド、専用ケーブルを確認する
ロードセル線 微小信号を扱うためノイズの影響を受けやすい シールド、専用ケーブル、アンプ周りの配線を確認する

弱い信号ほど注意する

シールド線は、ノイズに弱い信号を守るために使います。特にアナログ、通信、エンコーダ、ロードセルは、配線ルートと接地処理を合わせて確認します。

通常の電線とシールド線の違い

通常の電線とシールド線の構造とノイズ影響の違いを比較した図
通常の電線は芯線と絶縁が中心です。シールド線は、外側にシールド層があり、ノイズの影響を減らしやすい構造になっています。

通常の電線は、主に電気を通す芯線と絶縁被覆で構成されます。 一般的な電源線や制御線ではこれで十分な場合が多いです。

シールド線は、芯線の外側にシールド層があります。 このシールド層は電磁的な干渉を抑える役割を持ち、適切な終端・接続と組み合わせて芯線の信号を守りやすくします。

項目 通常の電線 シールド線
構造 芯線と絶縁被覆が中心 芯線の外側にシールド層がある
向いている用途 一般的な電源線、制御線 通信、アナログ、エンコーダ、ロードセル
ノイズ対策 配線分離や距離で対策することが多い シールド層と適切な終端・接続で対策しやすい
注意点 弱い信号ではノイズ影響に注意 接地方法を間違えると効果が出にくい

シールドの接地方法は勝手に変えない

片側接地、両側接地、クランプ接続など、シールドの処理は装置やメーカーの考え方で決まります。分からないまま外したり、別の場所へつないだりしないようにします。

シールド接続を確認する流れ

シールド線のシールド層とFG端子・接地端子・シールドクランプなどの接続先を確認する流れを示した図
シールド層の接続先と接続方法を確認する流れで見ると、シールド対策の考え方を整理しやすくなります。

シールド接地を見るときは、まずケーブルのシールド層やドレン線を確認します。 次に、そのシールドがどこへ接続されているかを見ます。

接続先は、機器のFG端子、盤内の接地端子台、シールドクランプなどがあります。 通信機器やアナログ機器では、メーカー指定の接続方法があることも多いです。

FG・SGとの関係も確認する

シールドの接続先を見るときは、PE・FG・SGの違いも合わせて確認すると、端子名だけで接続先を決めずに整理しやすくなります。

1. シールド線を確認

対象ケーブルがシールド付きか、ドレン線があるかを確認します。

2. 接続先を見る

FG端子、接地端子台、シールドクランプなどを確認します。

3. 図面と照合

片側接地か両側接地か、図面やメーカー指示を確認します。

4. 配線ルートを見る

動力線との距離や、長い並走がないかを確認します。

説明する先輩キャラクター

先輩シールド線は、ケーブルだけ見て終わりじゃないよ。シールドをどこに落としているか、図面通りかを確認するのが大事だね。

理解する後輩キャラクター

後輩シールド線は、線の種類と接地先をセットで見るんですね。

現場で見るときのポイント

現場でシールド線を見るときは、まず対象の信号が何かを確認します。 アナログ信号、通信、エンコーダ、ロードセルなど、ノイズに弱い信号であれば、シールドや配線ルートが重要になります。

次に、シールドの処理を見ます。 片側だけ接地しているのか、両側で接地しているのか、シールドクランプを使っているのか、機器のFG端子へ落としているのかを確認します。

また、動力線やインバータ出力線との距離も大切です。 シールド線でも、ノイズ源の近くを長く並走していると影響を受けることがあります。

ここを覚える

シールド線は「使っているか」だけでなく、「どこで接地しているか」「動力線と離れているか」まで見ると、ノイズ対策として理解しやすくなります。

接地先

FG端子、接地端子台、シールドクランプなどの接続先を確認します。

接地方法

片側接地か両側接地か、図面やメーカー指示と照合します。

配線ルート

動力線やインバータ出力線との長い並走がないか確認します。

切断・未処理

シールドが途中で切られている、未接続で浮いている状態に注意します。

まとめ:シールド線は弱い信号をノイズから守るために使う

シールド線は、通信、アナログ、エンコーダ、ロードセルなど、ノイズの影響を受けやすい信号で使われることが多い電線です。 信号線の外側にシールド層を持ち、ノイズを受け止めて接地側へ逃がす役割があります。

ただし、シールド線を使うだけでは不十分です。 シールドの接地先、接地方法、配線ルート、動力線との距離を図面やメーカー指示に合わせて確認することが大切です。

この記事の結論

シールド線は、弱い信号をノイズの影響から守りやすくするための電線です。ケーブルの種類だけでなく、シールドの接続先・接続方法と配線ルートまでセットで確認しましょう。

参考にした公式資料

この記事では、シールドの接続方法を一律に決めつけず、機器・信号・メーカーの指定を優先するため、次の一次資料を確認しています。

資料の読み方

上記は個別製品・設計条件を含む公式資料です。この記事では「片側接地が常に正解」「両側接地が常に正解」と一般化せず、実際の設備では対象機器の取扱説明書・配線図・仕様を優先します。

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