GX Works3・モニタ表示

GX Works3のモニタ表示の見方
ラダーのON/OFF・デバイス値・現在値を確認する基本

GX Works3でラダーをモニタすると、接点のON/OFF、コイル状態、デバイス値、タイマ・カウンタの現在値を確認できます。まずは「どこで条件が止まっているか」を見る考え方から整理します。

向いている人

  • GX Works3でラダーを開いたけれど、モニタ表示の見方がまだ不安な人
  • 接点・コイルのON/OFFを見ながら原因を追いたい人
  • タイマ、カウンタ、Dレジスタの現在値の見方を整理したい人

まだ不要な人

  • GX Works3のインストール手順を知りたい人
  • 機種ごとの通信設定や接続設定を詳しく見たい人
  • 強制ON/OFFやオンライン書込みの具体手順だけを知りたい人

先に結論

  • モニタ表示では、まず入力条件がONしているかを見ます。
  • 次に、内部条件やタイマ・カウンタが成立しているかを追います。
  • 最後に、出力コイルやデバイス値が期待どおりか確認します。

この記事でわかること

1. 先に結論

GX Works3のモニタ表示は、ラダーを「今どの条件がONしているか」という目線で見るための機能です。 ラダー図だけを見るより、実際の入力、内部リレー、タイマ、カウンタ、出力の状態を合わせて確認できます。

大事なのは、画面上で光っている・数値が変わっている部分だけを見るのではなく、左から右へ条件がつながっているかを順番に追うことです。 どこで条件が途切れているかを見ると、入力側の問題なのか、内部条件なのか、出力側なのかを分けやすくなります。

モニタ表示は「止まっている条件」を探すために使う

出力がONしない時は、最後の出力コイルだけを見るのではなく、その手前の入力条件・インターロック・タイマ条件を順番に確認します。

先輩

先輩モニタ表示は、ラダーが今どう動いているかを見るための入口だよ。まずは条件がどこまでつながっているかを見よう。

新人

新人出力だけじゃなくて、手前の接点や内部条件を順番に見るんですね。

PLCのエラーランプが点いた時に見る順番

PLC本体のERR/ALMなどが点いた時に、設備状態、電源、I/O、通信、エラー履歴、復旧前確認の順で落ち着いて確認する基本を整理しています。

2. モニタ表示で見る基本の流れ

トラブル確認でモニタ表示を見る時は、ラダーの上流から順番に追います。 入力条件、内部条件、タイマ・カウンタ、出力コイルの順に見ると、どこで条件が成立していないかを見つけやすくなります。

GX Works3のモニタ表示で確認する基本の流れ
入力条件、内部条件、タイマ・カウンタ、出力コイル、デバイス値を順番に確認します。
  1. 入力を見る:Xやセンサー入力がONしているか確認します。
  2. 内部条件を見る:Mやインターロック条件が成立しているか確認します。
  3. 時間・回数を見る:TやCの現在値、設定値、接点状態を確認します。
  4. 出力を見る:YやコイルがONしているか確認します。
  5. 数値を見る:Dなどのデータ値が期待どおりか確認します。

3. 接点・コイルのON/OFFを見る

ラダーのモニタ表示では、接点やコイルの状態を見ながら、条件が成立しているかを確認します。 入力XがONしているか、内部MがONしているか、出力YがONしているかを、ラダーの流れに沿って確認します。

ただし、画面上でONしているように見えても、実際の機器が動くとは限りません。 PLC内部の状態と、出力ユニット、リレー、電磁弁、ランプなどの現物側は分けて確認します。

ラダーの接点とコイルのON/OFF表示を確認する図
接点・コイルのON/OFFを見ながら、ラダー条件がどこまで成立しているかを追います。

X入力

センサー、押しボタン、リミットスイッチなどの入力状態を見ます。

M内部リレー

ラダー内部で使う条件や保持状態を確認します。

Y出力

PLCが出力命令を出しているかを見ます。

接点の向き

a接点・b接点で、ON表示の意味が変わることに注意します。

4. Dレジスタなどのデバイス値を見る

GX Works3では、Dレジスタなどの数値デバイスも確認できます。 例えば、タッチパネルから入った設定値、センサーから取り込んだ数値、演算結果、工程番号などを確認する時に使います。

数値を見る時は、10進数なのか、16進数なのか、BCDなのか、符号付きなのかを意識します。 表示形式が違うだけで、値の見え方が変わることがあります。

GX Works3でDレジスタなどのデバイス値を見る図
Dレジスタなどの数値は、表示形式と単位を合わせて確認します。

数値は「値」「単位」「表示形式」をセットで見る

例えば同じD100でも、圧力値、工程番号、時間設定、温度値など、使われ方はプログラムによって違います。 コメントや仕様書と合わせて確認します。

5. タイマ・カウンタの現在値を見る

タイマTやカウンタCは、条件が入ってから現在値が変化します。 タイマが進んでいるのか、設定値まで到達しているのか、カウンタが数えているのかを確認すると、動作待ちなのか条件不成立なのかを分けやすくなります。

タイマ接点がONしない時は、タイマ入力条件が入っていない、設定値が大きすぎる、途中でリセットされている、別条件で止まっているなどを確認します。

GX Works3でタイマとカウンタの現在値を見る図
タイマ・カウンタは、入力条件、現在値、設定値、接点状態を合わせて確認します。

現在値が変わらない時

タイマやカウンタの現在値が変わらない場合、まずその手前の入力条件が成立しているかを確認します。 数値だけを見ても、原因が見えにくいことがあります。

6. どこで条件が止まっているかを見る

モニタ表示で一番使う場面は、設備が動かない時に「どの条件が成立していないか」を見る時です。 出力がONしないなら、出力コイルから左側へ戻っていくのではなく、左から右へ条件の流れを順番に見ます。

入力が入っていないのか、モード条件が違うのか、インターロックで止まっているのか、タイマ待ちなのかを切り分けると、確認する現物も絞りやすくなります。

GX Works3のモニタ表示で止まっている条件を探す図
ONしていない条件を見つけたら、現物の入力・モード・安全条件・タイマ条件へ切り分けます。
見えている状態 考えられる見方 次に見る場所
入力XがONしない センサー、押しボタン、配線、入力ユニット側で止まっている可能性 現物センサー、入力LED、端子台、DC24V
M条件がONしない モード条件、保持条件、インターロックが成立していない可能性 前段のラダー、自己保持、異常条件
T/Cが進まない タイマ・カウンタの入力条件が入っていない可能性 入力条件、リセット条件、設定値
YはONしている PLC内部では出力しているが、負荷側で止まっている可能性 出力LED、リレー、電磁弁、ランプ、負荷側電源

7. モニタ表示を見る時の注意点

モニタ表示は便利ですが、見えているのはPLC内部やデバイス状態です。 画面上で出力がONしていても、実際の負荷が動くには出力ユニット、配線、リレー、電源、機械側の条件も必要です。

また、オンライン状態での確認や実機接続中の作業は、設備の動作に関わります。 強制ON/OFF、オンライン書込み、値変更は、この記事では扱わず、別記事で安全注意を含めて整理する前提です。

モニタ表示と操作を混同しない

モニタ表示は状態を見るためのものです。 強制ON/OFFやデバイス値変更は設備を動かす可能性があるため、社内ルール、権限、安全確認、設備停止状態を必ず確認してください。

8. まとめ

GX Works3のモニタ表示では、ラダーの接点・コイルのON/OFF、Dレジスタの値、タイマ・カウンタの現在値を確認できます。 トラブル時は、出力だけを見るのではなく、入力条件、内部条件、時間・回数条件、出力条件を順番に追うことが大切です。

  • モニタ表示は、今のラダー状態を確認するために使う
  • 入力X、内部M、出力Yをラダーの流れに沿って見る
  • Dレジスタなどの数値は、表示形式と単位を合わせて確認する
  • タイマ・カウンタは、入力条件・現在値・設定値をセットで見る
  • 画面上のONと、現物が動くことは分けて考える